海岸通り

私にも出来た!業務用室外機の異音を簡単修理

2019-03-13

2018年8月、20年間使用している室外機から異音が発生しました。「キーーーン」という音です。もう3回目ですが今のところ元気に動いています。修理と言っても室外機のことは何も分からない筆者ですからできることは限られています。簡単な掃除と注油で音は消えてよく冷えるようになりました。とても静かです。修理代は安い油を選ぶと800円位で高価な油を選ぶと3000円位で音は消えて静か静か。油は一本買うと3回以上の修理に使えます。

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異音発生の業務用室外機を修理してみた

※異音はコンプレッサー(圧縮機)から出ることもあります。コンプレッサーからの異音は以下の作業を試されても直りませんのでご了承下さい。

※ご自分で修理される時は以下のことに十分注意してください。修理中のお怪我や再起動不良、動作しなくなった、ますます音が大きくなった等、期待通りの結果が得られなくても一切の責任は負いません。自己責任でお願いします。筆者は修理業者ではありませんのであくまでも参考程度として捕らえてください。

修理する季節

これは経験して分かったことですが油、また 空気を吸って外に出す機械 「シロッコファン」等の掃除は暑いですが夏場がおすすめです。筆者は夏は暑いので初冬時分に行っていました。すると油が固まって、固着してガリガリこすったりしてもなかなか取れませんでしたが夏場の暑い時は油が溶けていて早く綺麗に拭き掃除ができます。洗剤など必要ないです。作業が終わってシャワーを浴びての一杯は機械も綺麗になって格別の味になります。

修理する室外機について

ご自分で修理、分解するとメーカー保障が無くなることがあるかもしれませんので保障期間を過ぎた室外機、または入れ替えを考えている室外機での修理をおすすめします。理由は万が一動かなくなった時、諦めがつきやすいからです。ちなみに筆者は新機購入後3年でファンの取り外しをして冷却機の掃除をしています。冷却気の掃除が原因か分かりませんが20年たった今も元気でよく冷えます。冷却機の掃除に付きましては別に書かせていただきます。

異音発生の室外機はこれです

室外機修理前の異音

室外機の異音は現場ではもっと大きく感じますし20メートル位離れても普通に聞こえます。こんな音が鳴るとたまったもんじゃあありません。修理後の動画は最下部にもあります。
今回の異音発生は手前の室外機です。奥の室外機も2回ほどファンを外して以下の修理を行っています。設置から30年くらいになりますがよく冷えて静かで元気です。

修理完了後の室外機

「キーーーーン」という音が消えました。簡単な作業で音は消えます。

作業に前にご注意いただきたいこと

「期待通りの結果が得られなくても一切の責任は負いません」これをもう一度ご確認下さい。修理される場合は同意されたこととさせてもらいます。

  1. 室外機の電源を元から切る、ブレーカーで電源を切ることをおすすめします。(絶対に忘れないようにご注意下さい)
  2. 電源を切ってから最低で30分くらいは修理作業など何もしない。これは電源を落としても機内にはコンデンサなどに電気を蓄えているからです。この電気を放出させる時間です。
  3. 軍手かビニール手袋などで手を怪我をしないように保護する

上のように書くと大変な事のように思えますが一時間もあれば終わってしまう簡単な作業です。

こんな道具で室外機の異音が消えます

室外機修理道具
室外機修理道具

基本修理道具は3つです。プラスドライバーと六角レンチと油があれば修理ができます。他はあったらいいなというものです。筆者は六角レンチが見当たらなかったのでスパナを使いました。スパナのくちは13か15なんですがどちらを使ったかは忘れてしまいました(すみません)。あとは マイナスドライバーと軍手とボロ布があると完璧です。

注油する油ですが以前は「クレ55」を使っていましたが今回は「ベルハンマー」という高価な油を使いました。

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よく分かりませんが「クレ55」に比べると高価なので「最先端の油かな?」と思ったからです。

  1. プラスドライバー(長さが長いプラスドライバー25~30cm)
  2. ボックスレンチ:筆者が使ったスパナ(サイズは13-15です。どちらのサイズを使ったか忘れてしまいました)
  3. マイナスドライバー モーター軸のゴムを浮かすのに使うだけです。ほかは使いません。
  4. 軍手(手を保護する物・筆者は素手で行っています)
  5. 油のクレ55(注油するためのもの)筆者は3000円ほどしましたがベルハンマーという油を使いました。クレより最新でいいような気がしたからです。
  6. ウエス(ぼろ布・汚れたところを拭くため)

修理作業

前置きが長くなりました。それでは修理作業のご案内です要領が分かるととても簡単です。と言いたいところですが難所が二つあります。

  1. ファン(プロペラ)の取りはずし
  2. ファン(プロペラ)の取り付け

この2点です。ファンの取り外しには少しコツがありますので下に書きます。どうしても外せない場合は「プーラー」という軸から引き抜く工具をお使い下さい。
後の作業はねじの取り外しと取り付けの繰り返しでよそ見しててもできます。(よそ見はしないで下さい)

室外機の風除けルーバーの取り外し

室外の風除けルーバーの取り外し
室外機の風除けルーバーを取り外し

上の写真のように風除けの4箇所のねじを外します。機種にもよりますが、ねじを外したら上から押し下げるようにすると外しやすいです。風除けには爪のようなものがあるので下に押し下げるように手前に引くと外れます。これがちょっとしたコツです。

それと風除けには向きがありますので取り付けの際は十分注意して下さい。向きを間違えると電気代が増える可能性があります。すぐ上の右側の写真が風除けを外した室外機です。下側の風除けも同じように外します。大きなファンが見えます。

ファンの取り外し

ねじの取り外し
室外機ファンのねじの取り外し

室外機のファンの取り外しですが中央のねじを外します。上の写真はスパナで左回しでねじを外していますが機種によっては右回しでねじを外すものもありますので注意してねじをよく確認してからファンを外してください。

ねじを外した後に取り外す金属板(ワッシャ)ですがこれは手で簡単に取り外せます(右の写真)。注意しなくてはいけないのは取り付けの際は金属板(ワッシャ)には向きがあるので向きを間違わないように注意してください。スマホで撮影後に外していくと後の組み立てが簡単です。

筆者は素手で作業していますが安全に作業を行うために軍手など手袋を着用してください。あと、スパナを使っていますがボックスレンチを使うほうがナット(ねじ)の山を崩すことなく外せるのでボックスレンチのご使用をおすすめします。写真は六角レンチと書いていますがどちらが正しい名前か分かりません。(すみません)

六角レンチ
六角レンチ

※ねじの山をドライバーやスパナで壊してしまいドライバー、スパナが使えなくなる事を 「ちから入れすぎるとねじ”なめるで”」 「あかん!ねじが”なめた!”」などと言います。

室外機のファンの引き抜き、取り外しのコツ

室外機のファン取り外し
室外機のファンを取り外したところ

室外機のファンの引き抜き、取り外しのコツをお伝えします。

取り外しのコツ

【下のファンから外す、引き抜く】
上のファンから外そうとすると結構室外機が揺れるんです。ですからコツが分かるように下のファンから外します。
上の写真で「外したモーター」の文字のある部分の「モ」の文字の部分に頭の”おでこ”を当てて向こう側に押すようにします。
この格好でファンをしっかり握り(要軍手)自分のほう(手前)に1,で軽く引く 2,で1と同じようにする 3で一気に力強く引く。
これを何度か繰り返します。筆者の室外機は2回目か5回くらいで抜けます。これで一つ目のファンが外れます。

※上側のファンも下側と同じような要領で外します。

これで今回の異音修理のターゲット部分のモーター出てきました。^^/

どうしてもファンが抜けない時の対処

こんなことは無いと思いますが万が一、どうしてもファンが抜けない室外機があるかもしれません。そんな時は「プーラー(引き抜き専用工具)」を使います。↓↓
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購入される場合は室外のメーカーによりファンの形状も異なりますのでファンをよく確認して下さい。また、ファン軸の大きさや深さ、取り付け部分の直径などサイズもよくチェックして購入間違いのないように注意してください。詳しい使い方は付属されている説明書をお読み下さい。もし、ファンがモーター軸に固着していたらプーラーで引き抜くとファンが割れることがありますのでCRC(浸透剤)を吹き付けて時間をかけてゆっくりゆっくり引き抜いてください。
不安でしたら業者に依頼してください。ファンを壊すと修理代がかなり高くなるようです。

※余談ですがプーラーを持っていると殆どの物を引き抜くことができますので安心です。

異音の原因のファンモーター

ファンモーター
これが異音の原因のファンモーターです

これが異音の原因のファンモーターです。ここまで来ればもう少しです。と言ったらたいそうですが、やってみると「こんなもんか」とと思われます。

ファンモーター取り外しの注意点

ファンモーター
ファンモーターの注意点と取り外しの部分案内

ファンモーターの取り外しの注意点ですがボックスレンチで外したねじの部分を見てください。軸に切ってあるねじの溝のすぐ下は平らになっています。この部分を忘れるとファンを取り付けるとき中々軸に入りませんのでご注意下さい。
「このゴムを上げる」と書いてありますがゴムの下にマイナスドライバーをこじるように入れて少しずつ上に上げていきます。すると注油するところが見えます。
このモーターの写真の状態で指で軸を回すと「ゴー ゴー」回転が落ちてくると「カランカラン」と言う音がして回り続けず、すぐに止まります。

ファンモーターの取り外し

外したモーター
外したモーター

ファンモーターの取り外しはモーターを見ていただいたらすぐに分かります。モーターを止めている4箇所のねじを外すとモーターが外れます。この時、最後のねじを外す時はモーターが急に落ちそうになるので支えながらねじを緩めてください。外したモーターは写真のように襤褸切れ(ぼろぎれ)を下に引いて落とさないように置きます。写真左の「ここに注油」と書いてあるところに油をいれます。ここでもモーター軸を指で回すと「ゴーーーゴーー」っと音が出てすぐ止まります。

モーター軸のゴムを浮かす

ゴムを浮かす
モーター軸のゴムを浮かす

モーターを外したら上の写真のスパナを置いているところに切れ目があるのでここからスパナを入れて”こじる”ようにモーター軸のゴムを浮かせます。筆者はゴムを浮かすのにスパナを使いましたがマイナスドライバーの方が作業が早いかも知れません。少し浮いたらマイナスドライバー更に浮かせます。ゴムが浮いたら注油です。

いよいよ注油(油さし)

ゴムを浮かす
モーターの軸受けのゴムを浮かす

いよいよ注油です。「ここに注油」と書いてある部分、モーター軸のところに僅かな隙間があります。ここへ油を吹き付けます。
注油はこんな様子です。

注油
注油しているところ

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注油はこんな様子です。軸受けのゴムは2~3ミリ程度しか浮かしていません。撮影の後しっかり上のほうまで浮かせましたら注油がうまくできました。注油後、指で回したら異音はこの時点でなくなっていました。

注油のコツ

注油のコツは
一回目の注油後15分~20分くらい置いて2回目の注油を行う。 
これです!。
注油のたびにモーターを上に向けたまま15分から20分くらい置いて油がいきわたるようにします。これを3回から5回くらい繰り返します。筆者は5回くらい繰り返しています。15分から20分くらいの時間を利用して他のところなどを掃除しているとわりと時間が早く過ぎます。各回の注油後、毎回15分~20分の時間をとって下さい。

注油が完了したら組み立てるだけ

注油が完了したら組み立てるだけです。

1、モーターの取り付け

モーターの取り付け確認用に上で使用した画像を使っています↓↓

ファンモーター
これが異音の原因のファンモーターです

4箇所のねじをしっかり締めましょう。ねじを締めたあとがたつきがないかモーターの軸を上下左右に動かして確認してください。

2、ファンの取り付け(難所)

ファンはモーター軸の丸い部分と平らな部分がファンの穴の形と合うように入れてください。合わなかったら軸にファンが入りません。入らなかったら何度か抜いて入れなおしてみてください。そのうちコツが分かってすぐ入ります。筆者も始めはファンが入らなくてあせりました。コツとしてはモーター軸とファンのモーター軸を通す「穴」の部分の両方に油を吹き付けておくと抜き差しが楽です。↓確認のために上で使った画像を使っています↓↓)

ファンモーター
ファンモーターの注意点と取り外しの部分案内

3、モーター軸にワッシャとナットをつける

モーター軸にワッシャとナットをつけます。ワッシャは向きがあるので注意して取り付けてください。ねじは普通に指で回して取り付けられます。指で回した後はスパナか六角レンチでしっかりと締め付けましょう。
これで取り付けたモーターにファンが付きました。ここまできたら完了もすぐです。(確認用のために上で使った画像をつかっています↓↓)

ねじの取り外し
室外機ファンのねじの取り外し

4、最後に風除けルーバーの取り付けです

最後に風除けルーバーの取り付けです、取り付けは風除けの爪を4箇所の穴にはめ込んで4箇所のねじを締め付けると作業完了です。

室外の風除けルーバーの取り外し
室外機の風除けルーバーを取り外し

作業完了です。お疲れ様でした。
ご注意!
この作業を行っても直るか直らないか分かりませんので実際に行う場合は自己責任でお願いしたします。

作業完了後の室外機

室外機の異音の「キーーーン!」という音が消えました。
修理後のこの動画のザーーーという音はファンと風除けルーバーの風切音で正常な音です。現場ではこの動画のような音には聞こえず静かです。動画撮影時、風切音を強めに録音されてしまったようです。
ご注意!!
上にご案内した作業の完了後、電源を入れて運転しても音は消えませんのでがっかりしないで下さい。と言いますか、びっくりされると思います。なぜかと申しますと”修理前と同じような音(異音)”が鳴るからです。
しかし、ご安心下さい。再運転後、約5分程度で異音は消えていきます。この5分程度ですが毎回長く感じます。
異音が消えてからの室外機の音にはなぜか癒されてしまいます。

まとめ

筆者の室外機の異音は近所迷惑レベルのひどいものですが異音が消えると安心します。
なぜ、異音が発生するのか、なぜ異音が消えるのかは分かりませんがこれで20年使えたら十分だと考えています。買い替えを考えて20年が過ぎました。今となっては電気代などを含めると買い替えがいいのかも知れませんがまだ冷えますし、愛着もあって使っています。機種などで若干違いはあると思いますが気になられる方はお試し下さい。
大変長くなりましたが大層な作業ではありませんので異音、室外機の掃除などはおすすめです。

  1. 必ず電源を落とす
  2. 風除けルーバーを外す
  3. ファンを外す
  4. もーたーを外して縦置きにして注油を繰り返す
  5. 逆の手順で組み立てる
  6. 完了

異音修理のご案内は以上となります。
どうぞ気をつけてお試し下さい。

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Posted by arys